福田川下流の瑞穂公園前は汽水域で、月の満ち欠けで大きく水位が変わります。昨日、17日(土)の12時が大潮の干潮時刻で、川の水位が子どものひざの高さにまで下がります。そのタイミングを捉えて、子どもさんと親御さん、そしてボランティアスタッフがふだんは入れない福田川の川の中に入り、遊び倒しました。
イベントは11時30分にスタート。諸注意の確認ののち、まずは川の中で安全に遊べる様に、全員で火ばさみを手に川底のゴミ拾いをしました。砂地に空き缶が埋れていたり、岩場に衣類や布きれが引っかかっていて、10分ほどの作業で45リットル入りのポリ袋2つ分のゴミが集まりました。
そのあと、参加者は、生き物調べ組といかだ遊び組に別れて、再び川の中に入りました。いかだは2艘用意しました。うち一艘は、2リットルのペットボトルを煩悩の数108個組み合わせたものです。一昨年に制作したものですが、ブルーシートを掛けて日陰で保管していたため、何ら問題無く使用できました。もう一艘は、医療用のキュビテーナーを利用して新たに制作したものです。空気の容積はペットボトル製と変わらないのですが、補強に使ったポリウレタンも浮力を発揮して、少々腰高なボートになりました。
いきのも調べの方は、干潮で露出した岩場付近で活動。3人ほどがチームになって岩をひっくり返す係と、出てきた魚介類をたも網で捕まえる係に別れて、採集を試みました。イベントを始める前は、群れを成して泳いでいた魚たちはどこかに逃げ去ったり隠れてしまい捕まえられませんでした。1時間ほどのガサガサの後、みんな川から上がり、観察用水槽に生き物を入れて、種類を確認し、写真撮影を行いました。今回は、ミミズハゼ、ヨシノボリや種類が不明の黒い稚魚などの魚類、スジエビ、モクズガニ、ベンケイガニなどの甲殻類が見つかりました。一方、例年高水敷の岩の間に多数隠れていて、子ども達がジャンケンをすると痛い目に合うテナガエビは全く掛かりませんでした。
長く日照りが続き、湧き水の流入も減っているためか、アブクこそ立っていませんでしたが、川の水はこの時期としては濁っていました。
今回のイベントは、福田川流域で会場に近い3つの小学校に出向き、案内しました。校区の高丸小学校では全校児童生徒に案内も流して頂きました。また、神戸市のイベントのWebサイトやFacebookの福田川クリーンクラブのページなど、考えられる案内を行いましたが、参加者は想定の100名よりもかなり下回り35名でした。来年は、地元のふれあいのまちづくり協議会を通じて、各戸に案内するなど、さらに工夫が必要です。
一方、ボランティアスタッフとしては、多くの皆さんに集まって頂きました。クラブのメンバーやボーイスカウトさんのほか9名もの学生さんの参加がありました。西区の学園都市にキャンパスを構えて、一部の学生は福田川流域にも下宿している神戸市立工業高等専門学校と神戸市立外国語大学のボランティアクラブのメンバーです。安全でスムーズなイベント進行へのご協力には、感謝に堪えません。この面では、今回のイベントは大成功です。
このイベントは、潮の満ち引きと曜日で開催日が決まります。アプリによると来年の夏休みで週末、日中大潮の干潮になるのは、7月26日(土)と27日(日)の午後、8月9日(土)、10日(日)の午後です。イベント参加によって、より多くの子どもさんや市民に福田川へ目を向けてもらうことができます。来年も、しっかり企画、準備を進めたいと思います。