2025年2月23日日曜日

20250223 新メンバー2名を迎えて、過去最大量のゴミを回収しました

 今日は第四日曜日で、福田小学校〜コープこうべ福田店前のクリーン活動の日です。川の左岸はこの時期昼前まで日が当たらず、身を切る寒さです。コンクリートの高水敷で川の水を被るところは凍っていて、ツルツル滑るところがあります。そんな環境の元、1時間、6名がクリーン活動を頑張りました。

今日は、2名の新メンバーを迎えました。1名は、先日川原橋〜瑞穂公園のクリーン活動にも参加して下さった方で、西区の美賀多台からの参加です。もう一名は、下流の山手にお住まいの方で、福田川クリーンクラブのWebサイトを見て参加を決めて下さったそうです。


兵庫県神戸土木事務所が年末に雑木を刈り取ってくれて、下流側の雑草も枯れて見通しが良くなり、ふだんのエリアからさらに南側へ50メートルほど人が立ち入れるようになりました。それで、長年溜まったゴミも回収しました。その量、資源ゴミが2袋、その他のゴミが7袋で、この地区では過去最大量です。また、スーパーのポリ袋に入れられた家庭ゴミや、壊れた台車、4メートルほどの塩ビ管など大物のゴミも回収しました。初めて参加されたメンバーは、ゴミの量に圧倒されたのではないかと思います。



作業後の高水敷を見ると、ゴミが無くなってスッキリしていました。この状態を維持できるよう、地域への啓発も行っていきたいものです。


次回の福田小学校〜コープこうべ福田店前のクリーン活動は、3月23日(日)朝9時からです。その頃には寒波も去り、水もぬるみ生き物の姿も見られるのではないかと思います。多数の皆さまのご参加をお待ちしています。

2025年2月10日月曜日

20250209 「森と川も海の恋人」をテーマに「水辺・たるみ交流会」を開催しました

 昨日、2月9日(日)の午後、垂水漁港内の神戸市水産会館で「水辺・たるみ交流会」を開催しました。本会は福田川を始め、垂水内外の川をフィールドに、河川環境再生や川を使った地域活動に取り組む団体による報告会です。2009年に第1回を開催。その後年々規模と参加団体が拡大し、今回は昨年を大きく上回る75名の参加者ありました。専門家だけでは無く、川に関心が深い市民や、地域活動に取り組む小中学校生などが、川の話題、海の話題、そして里山の話題と盛りだくさんのテーマで報告を行いました。会の後半には、久元神戸市長も参加され、お話を頂きました。

全体は2部構成で、第一部は基調講演と特別報告です。

■山と海のつながり~豊かな海と豊かな森、栄養塩と海の生物~

 兵庫県漁業協同組合連合会 指導部 豊かな海作り担当課長 樋口和宏さん

■神戸市漁協の豊かな海作りに向けての取り組み

 神戸市漁業協同組合 代表理事組合長 山田智昭さん

■福⽥川源流(落合池)落合中央公園の再⽣をめざして

 落合池里山再生ネットワーク 事務局 横山克治さん

兵庫県漁連さんのお話では、淡路の西海岸、西宮浜、深江沿岸の全く違う海の色の写真が映し出され、透明できれいな淡路の西海岸の海は実は栄養塩が少なく、魚介類にとって厳しい環境であることが説明され、参加者は驚いていました。また、その後の質疑応答で、イカナゴ不漁の原因と、今後どうなるのか、という質問が会場から上がりました。獲りすぎの面もあるが、そもそもイカナゴが冷たい海を好む魚で、対照的に暖かい海を好むシラスの原料となるカタクチイワシの漁獲量は増えており、地球温暖化の影響が出ているのかもしれない、との説明は私も初めて聞く内容でした。

神戸市漁協さんからは、下水処理場の高度処理の度合いを神戸市と交渉して弱めてもらい、海の栄養が増えた結果、特産の海苔の色落ちが減ったという話、畑に肥料を入れるように海に栄養分を播いたり、漁船を使って海を耕して底土をかき混ぜて栄養分の循環を図り漁獲量が回復する工夫を行っている、とほとんどの参加者が初めて聞く漁師さんの活動に耳を傾けていました。

落合池里山再生ネットワークさんからは、落合池やその周りの落合中央公園を、名谷団地の魅力を高める起爆剤として多面的に改善する動きが、昨年ようやく地元から始まったとの報告が行われました。「上流に行けば行くほど水質が悪い」という福田川の特徴の原因が、水源の落合池にあることは間違いありません。落合池里山再生ネットワークさんの取り組みを、福田川流域の私達も見守り、応援したいと思います。また、落合池の環境改善に協力いただくよう、神戸市漁協さんもお誘いしたいと思います。

第二部は、福田川を始め、次の団体からの一年の活動報告です。出会い水路を育む会以外の団体は本会のレギュラー報告メンバーで、同窓会のような雰囲気の中、一年の活動の成果が報告されました。

■塩屋まちづくり推進会

■れいんぼう☆キッズ

■名谷SRほのぼの会

■兵庫県立星陵高等学校

■出会い水路を育む会(神戸市西区)

■福田川クリーンクラブ

塩屋まちづくり推進会からは、三面コンクリート張りの水が少なく狭い川を環境の課題として捉えるのでは無く、その環境を子ども達がありのままに受け入れて面白がっているのが良い、との新鮮な視点の報告がありました。

れいんぼう☆キッズさんは、福田川だけでは無く垂水区内外の街角、自然環境に出かけていって子どもたち自身が地域貢献について考えて行動する様子が報告され、参加者から大きな共感を得ていました。

名谷SRほのぼの会さんからは、神戸市によって作られ地域住民の散歩道となっている福田川プロムナードが、放っておくと草ぼうぼうになるのを防ぐために、地域の有志が頑張っておられる様子が報告されました。

星陵高等学校生物科学部の報告では、地道なベニトンボの生息状況調査の他に、昔、垂水では当り前のように見られた赤とんぼ(正式名称:アキアカネ)が激減しているとの話があり、ここにも地球温暖化の影響が出ているのかもしれない、と考えさせられました。

出会い水路を育む会は今回、西区から初参加です。明石川から水を引き込んだ玉津の「出会い水路」やその周りの広大な芝生の原っぱの復活作戦や、市街化区域にあって市民も参加する農業を持続発展させようとしている地域の取り組みが報告されました。出会い水路の空間は、福田川からするとうらやましい限りの環境で、私も地域の行事の際には一度訪れてみたい、と思いました。

福田川クリーンクラブからは、クリーン活動の他に、環境保全と川を活用した地域交流活動として、8つのテーマで多彩な活動を行っていることを報告しました。(ブログ20250114 楽しい地域交流活動から、生物調査まで多様な活動に取り組みました「2024年の福田川クリーンクラブの活動」を公開します』に沿った内容です)

一連の団体報告の後、久元神戸市長がご挨拶されました。団体が年々、それぞれの活動を進化させていることをお褒めいただきました。非常に勇気づけられます。同時に、次世代の子ども達や神戸ならではのCSRに取り組む企業を巻き込む重要性を、改めてご指摘いただきました。

川や地域を良くしていくのは、一部の団体の活動だけでは無く、広く意識が高い地域の市民や企業従業員、そして若い児童生徒のボランティアです。私達も、さらに繋がりを求めて行きたいものです。


本会終了後、同じ神戸市立水産会館内にあり、いつも行列が絶えない「垂水漁港食堂」に場所を移動。関衆議院議員の乾杯の発声の後、講演者・発表者とクラブや関係者が、漁港食堂自慢の魚料理を頂き、酒を酌み交わしながら、互いの活動情報交換や、今後の取り組みについて熱く語りあいました。こちらの方がまさしく「交流会」かも知れません。


本会は、来年もまた開催し、それぞれの団体の活動成果を共有し、市民活動の輪を拡げて行きたいと思います。

なお、講演・発表資料は、福田川クリーンクラブの資料室から自由にダウンロード頂けます。また、本会の模様は、神戸市公式noteでも「神戸・垂水のソウルリバー、福田川のことを知っていますか?」としていち早くリポートされています。こちらの方も、ぜひご覧下さい。


2025年2月9日日曜日

20250209 湧き水が凍った氷を割りながら、元気にクリーン活動を行いました

 今日は第2日曜日で、福田川の川原橋〜瑞穂公園のクリーン活動の日です。昨日より少し寒さは和らぎましたが、相変らず手足が痺れるような冷たい空気の中、元気にクリーン活動を行いました。今日は、先日、須磨パティオホールで開かれた「NPO地域貢献フェア」に来場いただき、ボランティア登録をされた方が、西区から参加くださいました。ありがたいことです。

左岸は冬の時期、日あたりが悪いので、湧き水が凍っていました。たばこの吸い殻などゴミがコンクリートの高水敷の上に見えているのですが、氷に埋まって取れません。また、ポリ袋に入れられた家庭ゴミも、相変らずありました。







先日来、川の中には時折ボラの大群とそれを狙ってアオサギ、シロサギなどの鳥がたくさんやって来ているそうですが、今朝は、ひっそりと静まりかえっていました。

次回の川原橋地区のクリーン活動は、3月9日(日)の8時からです。一人でも多くの皆さまのご参加を、心からお待ちしております。

20250209 今日の午後1時から「水辺・たるみ交流会」を開催します。多数の皆さまのご来場をお待ちしております

 今日の午後1時から、垂水漁港内の神戸市水産会館2階大会議室で「水辺・たるみ交流会」を開催します。川の話題、海の話題、そして里山の話題と盛りだくさんです。ワクワクするご講演、発表、私も初めて伺うような素敵なお話ばかりです。会の後半には、久元神戸市長も会場に駆けつて下さいます。

事前の予約は不要で、入場無料です。多数の皆さまのご来場を、心からお待ちしております。



2025年2月8日土曜日

20250208 「福田川生物多様性確保プロジェクト調査」冬の調査結果を公開します

 1月25日(土)・26日(日)の両日、福田川源流落合池から河口汽水域の瑞穂公園前まで、7地点10か所で冬の水生生物・水質・植生の調査を行いました。その結果がまとまりましたので、公開します。


今回の調査は、昨年1月と同様に気温が高い中での調査となりました。落合池では、調査前にまとまった降雨が無かったことからか、前回11月末の調査からさらに陸地化が進行していました。中央部分の水面が消失し、水路は放水口に繋がる細い水路のみとなり、大半がガマの雑木林になっていました。

福田川の源流の一つで神戸総合運動公園内にある滝ヶ谷口池では、スジエビが昨年同時期から激減していました。菅の台土池ではブルーギルが姿を消しており、活動条件の確認が必要です。下流の瑞穂公園前では、16匹のモクズガニを捕獲しましたが、不思議なことにいずれもオスでした。こちらも生態に関する知見が求められます。水質については、過去5年間の比較において、緩やかに悪化の傾向を示しています。













オリジナルの資料をご覧になりたい方は、福田川クリーンクラブのWebサイトの「資料室」にお越し下さい。

2025年2月2日日曜日

20250201 ボラの大群が福田川河口の川原橋付近に現れました

 昨日のお昼前、LINEの福田川クリーンクラブのトークルームにメンバーからお知らせが上がりました。福田川河口の川原橋付近にボラの大群が現れたということです。添付された動画を見ると、ドキドキします。私も見たくなって、慌てて上着を羽織り自転車で現場に駆けつけました。しかし、川は元の静けさを取り戻していました。そして、私と同じように遅れてボラを探しにやって来たであろう鷺が川を覗いていました。




生き物に詳しいメンバーによると、ボラの大群は次の理由から押し寄せたのではないか、とのことです。
・大型のボラは産卵後に弱った身体を癒す為に上がって来ますね
 スズキも産卵後に淡水域に上がって来ます
・このところの寒暖差で小型は避難をしてきていると思われます
・それとこのところの干満の差が大きいのも影響していると思います

 命の神秘の現場を、私も見てみたいものです