2018年12月9日日曜日

20181209 第2日曜日、川原橋地区のクリーン活動を行いました

今日は、第2日曜日で、川原橋地区のクリーン活動の日です。一昨日から気温がぐっと下がり、冬らしい寒さとなりました。川の中も、高水敷も生き物の姿はほとんど見られません。



刈り取られた草木の間からは、多数のたばこの吸い殻やあめ玉の包装紙が顔を覗かせていました。海や川の生き物を苦しめているマイクロプラスチックの予備軍です。投棄ゴミもありました。さらに、釣り針の付いた竿も見つかりました。人間にとっても危険です。




活動のおわり頃には、ゴミ拾いをしながらウォーキングを楽しんでいる「垂水すっきゃねん!クラブ」の皆さんが、川原橋のビオトープの見学を兼ねて応援に来られました。皆さん、垂水東中学校の同級生とのことで、結構なお年ですが、お元気です。


1時間の活動で集まったゴミは、45リットル入りゴミ袋にして、8袋。今後もゴミのポイ捨てを止める啓発活動をいろいろな場所で積極的に行って、生き物や人に優しい川を創っていきたいです。






2018年8月27日月曜日

初めて福田川の安全点検「川下り」を敢行しました

垂水区を南北に貫く福田川は、川面に近づけるところが実は少ないのです。過去のたび重なる水害から逃れるために、たいていの場所は自然の姿よりも掘り込まれていて、水面に近づくことが容易ではありません。福田川クリーンクラブの有志が昨日、26日の午前、上流から河口付近まで、全長6キロほどのコースの調査を敢行しました。

そして、安全に川を観察しながら川下りを楽しむのには、どこに注意を払い、改善を提案する必要があるのか、川の中から確認して、貴重な体験をしました。


参加メンバーは、朝8時に、上流・賀一交差点から少し下った、柚耶の里付近のスロープに集合。メンバーは、川の中を行く男性9名と、川の横の道路からメンバーを支援し、記録写真を撮る女性メンバー2名の合計11名。ラフティングの経験者や河川工学や植生の専門家、地元のヘビや植物に詳しいメンバーなど、多彩です。ペットボトルボートを背負い、川下りを楽しんで見ようという猛者もいます。ラフティング用のヘルメットと救命胴衣を着用し、競技の経験者でもあるメンバーから川下りの注意事項の説明を受けた後、出発。

台風の後でまだ水が多く、濁って底が良く見えない川の中を、時に腰まで水に浸かりながら、下っていきました。
















途中、自然石が露出した川の岩を観察したり、何カ所もある堰をやり過したりして、2時間ほど掛けて、コースの中間のあじさい公園にたどり着きました。川横の道路を歩いて行けば、40分ほどで行ける長さです。

その先の中流域の名谷町交差点からコープ福田店に掛けての場所は、狭い川筋が一層掘り込まれており、川の両側に高水敷も無く、一番の難所でした。

先頭を行くラフティング経験者は涼しい顔でしたが、残りの私をはじめとするメンバーは、玉の汗をかきながら、川の中の足元を確かめ、川のヘリに繁った薮をかき分けながら、高水敷の丘に上がれるコープ福田店付近を目指しました。




ここから先は、それまでの濁った水が一転して水温が低く、きれいな水が流れていることを実感しました。豊富なわき水のおかげです。


川底が深いところが散在しているため、川の左右の岸に設けられた高水敷を行かねばなりません。草木がジャングルのように覆い尽くしていたり、水面から2、3メートルの高さの高水敷を、シナサワグルミや野ばらが通せんぼして、行く手を阻んだりしているところもあり、通り抜けるのに苦労しました。





ゴールは川原橋のビオトープ。時刻はちょうど12時。出発してから4時間が経っていました。ビオトープは、先日の台風の大水で、メダカや生き物がくらすのどかな風景が、一変していました。あらためて、境界石の敷き直しなどの修復を行う予定です。


今回、川の中を歩いてみた結果は、専門的な観点から報告にまとめていく予定ですが、次のことも分かりました。

・川岸はどこも切り立ったコンクリートで被われており、川と街が隔絶されている
・川の中を行くのには、足元が定かで無かったりえぐれていて、危ないところが少なくない
・主要な堰の手前や高水敷が途切れるところには、川の上に上がれるタラップが整備されているが、ぐらついていたり、タラップが抜け落ちているところもある
・ジャングル状態の草木には、たくさんのゴミが掛り、投棄ゴミも埋れていたりして、美観上も好ましくない
・一方、カワセミが営巣するような自然環境も残されている
・川の中流域からは、わき水が川に注ぎ込み、魚が泳ぐ姿も、間近に見られるようになる

2018年7月1日日曜日

川原橋ビオトープの修復と、つつじが丘の川の中の草木の枝切りを行いました

一昨日、昨日の雨で、川原橋に高水敷に作ったビオトープの敷石が動きました。今朝、その修復作業を行いました。ボーイスカウトの子どもたちのビーバー隊が、この後、ビオトープに入ると聞いています。メダカやオタマジャクシ、モクズガニを見つけてキャッキャ楽しむ姿が目に浮かびます。




板状の渡り石は、コンクリートの高水敷にコケをサンドイッチにして載っているだけなので、動いても仕方がありません。しかし、65㎏もの境界石が移動し、危うく川の中に落っこちそうになっていました。雨降りの水の力に驚き、高価な石が失われなかったことにホッとしています。

敷石の周りに砂が堆積し、葦や草が茂って固定するまで、大雨の後の修復作業が続きそうです。

作業が終わってから、クラブのメンバーの川本さんと沼田さんと、ビオトープの2期工事の相談をしました。高丸からの清水を現在、ホースで高水敷に引き込み、滝を作っていますが、取り付け道路に溝を掘ってこれを恒久化したいです。また、滝の水の音を聞き、ビオトープの水を眺められるように、無粋で景観の障害となっているガードレールを取っ払い、腰掛けて休憩できるベンチも欲しいです。さらに、現在でも、ビオトープを川の外から眺める方を何人も見かけますが、設備や生き物を説明する看板も建てたいものです。



その後、今度は、上流のつつじが丘に移動し、クリーン活動と、高水敷に繁茂しているシナサワグルミや雑草の枝打ちを行いました。日が昇りきり、昨日の雨で湿度も高く、結構辛い作業となりました。10メートルほど切り進んだところで、メンバーの石原さんが蜂か何かに背中を刺されました。そこで、今日の作業は終了。人力には限界があります。次回は、発電機とチェーンソーを持ち込んで、一気に刈り進めたいと思います。





つつじが丘のメンバーの皆さん、どうもお疲れ様でした。


ところで、皆さん、福田川・つつじが丘が舞台で来春映画のロードショー公開が予定されている百田尚樹作「フォルトゥナの瞳」は、読んだ方はおられますでしょうか。有村架純さんと神木隆之介さんがいたロケ地の川は、メンバーによってゴミが無くなり、きれいになっていますよ。




2018年6月10日日曜日

川原橋地区のクリーン活動とビオトープの補強を行いました

 今日は、月の第二日曜日で、川原橋地区のクリーン活動の日です。心配した雨が降らず、2か月ぶりの活動を行いました。メンバーの一人は、9時30分から地区の公園のクリーン活動に向かわねばならず、先行して河口付近でゴミ拾い。





他のメンバーも、9時から両岸に散りました。今日は、ビニール袋やお菓子の包装ビニール、缶瓶ペットボトルの他、袋にくるまった投棄ゴミも目立ちました。雨降りの季節に入っているため、こわれた傘も多数。漁船から漂着したと思われる大きな発泡スチロールの浮きもありました。一時間ほどで集まったゴミは、45リットル入り袋10個分にもなりました。

高水敷には、雨水の流れに耐えて、ザクロが実っていました。その他、ビワの木もありますが、こちらの方は幹が折れ曲り、実は付いていませんでした。







左岸では、コンクリートのモルタルがボロボロになってめくれ上がり、小便のような悪臭を放っているところがありました。なぜその場所だけなのか、理由不明です。



ビオトープには、予想されたことですが、道路の側溝などから、たくさんのたばこの吸い殻やお菓子の袋が流れ着いていました。



クリーン活動の後は、引き続き、ビオトープの補強工事を行いました。ビオトープのぐるっと囲んだ境界石のうち、最も水圧が掛かるところは、施工後の雨で30kgの地先境界ブロックが動いてしまっていました。その部分のブロック4個を、B型と呼ばれる65kgのものに交換しました。







今回も、地元の松下石材店 中川社長に多大なご支援、ご協力を頂きました。65kgのブロックは、二人がかりでも素人ではなかなか運べるものではありません。しかし、クレーンと、キャタピラーが付いた石材運搬車によって、あっという間に運び入れて設置できました。石材運搬車は、サンダーバード2号のメカを見るような思いがしました。本当に感謝に堪えません。

今回の補強で、これからの梅雨や大雨にも十分に耐えられると思います。足のくるぶし近く溜まった水の中には、今日もたくさんのメダカが泳いでいました。

2018年5月27日日曜日

『滝の茶屋の流れの源流に迫る』 「福田川さんぽ」を開催しました

神戸市垂水区の「垂水」の意味は「垂れる水」すなわち滝にちなんだ地名ですが、福田川の下流域をはじめとする市街地には、水にちなんだ地名が多いです。「瑞丘」「清水通」「泉が丘」・・・ その極めつけが「滝の茶屋」。何とも風情のありそうな地名ですが、その地名の由来や「滝」をご存知の方は、ほとんどおられないはず。



今年度最初の「福田川さんぽ」は、福田川の本流を少し離れて東垂水・滝の茶屋に残る2本の滝とその源を巡るウォーキングとなりました。企画と案内は、福田川クリーンクラブ顧問で神戸市立工業高等専門学校 都市工学科准教授の高田先生です。

一行は10時にレバンテ前広場に集合。まず向かったのは、垂水から塩屋の海岸沿いに建設されている、平磯公園。明石海峡大橋を建てるのに当たって風を計測していた通称「垂水タワー」の名残を経て、平磯灯台を見学。コーヒーポットのような形の灯台は、日本初のコンクリート製の水中灯台とのことで、文豪サマセット・モームの小説集「コスモポリタンズ」に収録されている短編「困ったときの友」の舞台にもなっています。






公園内には、サクランボが実っているのを発見。店で売っている赤いサクランボは、甘くなるように品種改良が進んだものであることが、良く分かりました。自然のサクランボは、黒く熟していても、かなり渋かったです。



最初のお目当ては、西水環境センターの処理水で作られた立派な「ビオトープ」です。そこにはいました、巨大なソウギョ。公園に伸び放題のシロツメクサをむしって橋の上から投げ入れると、コイを平べったくしたような巨大なソウギョが口を開けてパクつくのが見えました。

ビオトープは下水道処理水を流しているようで塩素の匂いがしましたが、周辺には適度な緑が茂り、立派な環境です。この予算を少し、福田川の環境整備にも回して頂きたいものです。





次に向かったのが本日の目当ての「滝」です。現在、垂水〜塩屋間に2本残っており、高台の住宅地からは見えづらいですが、国道やJRの電車からは良く見えます。万葉集で、『石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも』と読まれた、名勝のはずですが、下は鉄道と国道、そして上は丘陵地にせり出した住宅街の道路に阻まれて近づくことが困難なのは、とても残念です。





国道2号線から山陽電車東垂水駅に上がる長くて急な歩道橋を上がると、大阪湾から明石海峡が一望できる絶景が目に飛び込んできました。駅そばの公園は、その名も「東垂水展望公園」。何十年も垂水に住んでいますが、初めて知りました。ここで、参加者は差し入れで頂いた、クラッシュアイスを頂いて小休止。





その先の道路は、少し内陸側にくびれているところがあり、近づいてみると、そこが滝の茶屋の「滝」の場所であることが分かります。道路の山側から地面をのぞき込むと、確かに水が流れています。





その後、昔の地形図とそれを現代の地形に重ね合わせたデジタル地形図と、雨水渠を流れる水の音を頼りに滝の茶屋の滝の源流を探っていくと、きれいな水が絶えない側溝にたどり着きました。水は透明で、手を入れてみると、少し冷たく、湧き水由来であることが分かります。今は付近に住宅が建ち並んでいますが、昔緑が多かった頃には、今よりも豊富な量の水が流れていたのでは無いかと推測されます。


万葉集にもうたわれた水は、垂水の宝として大切にしたいものです。