3月19日(日)の午後、レバンテ垂水3階多目的ホールで「水辺・たるみ交流会」を開催しました。50名近い来場者が、垂水区内の河川をフィールドに活動を繰り広げる各団体の活動報告と、神戸市内や、垂水区内でも問題を引き起しつつある特定外来生物への備えの話題で盛り上がりました。
第一部は「川と生き物を元気にする活動報告」です。福田川クリーンクラブのほか、フクレンジャー、塩屋まちづくり推進会、れいんぼうキッズの各団体が活動報告を行いました。
福田川クリーンクラブの報告では、祖業のクリーン活動で、企業ボランティアの参加があり参加者数が増大傾向にあることや、9月に開催した「中秋の名月と芋煮を楽しむ会」の模様が、特に興味を引いたようです。
フクレンジャーの報告では、冒頭に、福田川流域で季節ごとに多彩な表情を見せる木々や草花の様子が紹介されました。
塩屋まちづくり推進会の報告では、街中を貫くように流れる三面コンクリート張りの小さな河川である塩屋谷川で、住民と川の近さを活かして、大人から子どもまでが川に入って遊び倒す活動が紹介されました。
また、れいんぼうキッズの報告では、メンバーの子どもが主体性、自主性を重んじた活動を長年継続し、今では初代メンバーのお子さん達が新たなメンバーになり、福田川支流の多井畑西地区、通称「小川フィールド」で釣りや焼き芋作り、竹を使ったあそびなど伸び伸びとした活動を繰り広げている様子が、小学1年生のメンバーを始めとする児童生徒の皆さんから紹介されました。
住宅街と放置され、あるいは手つかずの自然が入り交じった垂水ならではの河川の魅力を引き出す活動の数々に、私も大変刺激をうけました。
次いで、兵庫県立人と自然の博物館講師の三橋先生からお話しを頂きました。特定外来生物が神戸の自然環境のみならず、経済活動や市民生活に及ぼす具体的な想定被害の甚大さが説明され、特定外来生物をうまく駆除するためには、我流・自己判断ではなく正しい知識を元に対処することが必要とのお話しをいただきました。福田川流域でまん延しつつあるアルゼンチンアリについては、繁殖力が強力な一方、駆除の薬剤がよく効く生物であるとのお話しには、少しホッとさせられました。時に辛辣なジョークを交えたトークに、来場者は引き込まれました。
それを受けて、第一部の発表者が前に出て、ミニ・ディスカッションを行いました。
その中では、駆除に必要な心構えとして、個人の取り組みではなく地域全体が面で駆除に取り組む必要があり、そのためには正しい情報を伝える「どぶ板」作戦と、駆除の成功体験を広めることが効果的であることが確認されました。
環境保全やそこにある自然環境を活かしたまちづくり、子どもの成長を促す活動に、地域の勝ち負けや利害関係は一切ありません。今後も、同じ垂水区内で活動する団体や、環境に関心が高い来場者が手を携え、アイデアを出し、協力し合って、それぞれの活動をより発展させて行ければと思います。