神戸市役所1号館1階ロビーで、神戸市の久元市長のコーディネートで「オープンミーティング 人と自然をつなぐ市民活動」が開催され、私も福田川クリーンクラブの会長として登壇しました。会場には40席ほど椅子が用意されていましたが、ほぼ満席になりました。さらに、会場の後ろでは、同じぐらいの人数の神戸市の職員も参加されていました。
パネラーとして最初に私の方から、福田川クリーンクラブの今年度の活動計画と、課題認識をお話させていただきました。
次いで、NPO法人子ども育ちわたし育ちMadrina代表理事の石丸さんと、NPO法人Peace&Nature代表理事のバハラム・イナルンさんが登壇されました。
石丸さんは保育士として、保育現場のあるべき姿と業務に忙殺される現実のギャップに問題を感じ、遠く北欧にまで出かけて先進の保育事業を学ばれたそうです。今はそれを五感で感じる環境教育として神戸の里山で実践されています。さらに、ご自身も鹿児島県の屋久島で自然環境を活かした理想の保育を探求し、神戸に持ち帰ろうとされているそうです
バハラムさんはイラン人で、イラン・イラク戦争時に来日されました。ご自身のお子さんの健康回復を考えたのをきっかけとして、今は、北区大沢町(おおぞうちょう)を拠点に、休耕地を再生した有機農法の推進や竹藪を伐採した里山づくりを、企業ボランティアも呼び込んで実践されているそうです。
活動報告の後、①後継者・担い手の確保 ②安定的な活動資金の確保 ③地域との更なる連携 ④提案力・専門力の強化 の観点から、各団体が苦労されている点やその対策を紹介し、行政への期待を話し合いました。
福田川クリーンクラブも、祖業のクリーン活動に飽き足らず、自然環境保全や川をフィールドに地域の方が交わる活動を繰り広げています。さらに活動に深みや拡がりを持たせる良いヒントが得られました。
久元市長からは、神戸の貴重な財産である里山の再生・整備を進める、そのためにまずは、非常な勢いで耕作放棄地や放置林を占拠しつつある竹林の伐採を、市役所内に市民と協働で推進する部局も設置して進めていく、との力強い話がありました。また、今年新たに副市長に着任された黒田さんからは、持続的な里山再生のためには何よりも人作りが大切で、神戸市としてその面でもサポートを図っていきたい、との話がありました。
先進事例を伺うのは、他の団体にとってもとても参考になります。また、市の施策を考える職員の皆さんにも、良いヒントが得られたり刺激を受けたりすることと思います。今後も、このようなイベントが継続され、その内容が広く公開されることを願います。