参加者は10時に地下鉄名谷駅に集合。ガイド役の神戸高等工業専門学区 都市工学科 准教授の高田先生から今回のコースと見どころの説明をいただき、下流に向かって出発しました。
まず訪れたのは、駅のすぐそばにある「落合池」。大雨で増水していて、いつもは真ん中に見える浮島が消失していました。それにしても、葦の枯れた茎や土がさらに堆積し、貯水能力が減少しているのでは無いかと、思いました。
落合池から一キロメートルほど、福田川は道路下の暗渠となり、奥畑の手前で地上に姿を現します。その水は、明らかに汚れて真っ黄色ですが、暗渠の中で合流しているかつての川が形を変えた水路の水も混じっているものと思われます。
団地を外れて奥畑地区に入ると、今でも、その名残の小さな水路や、岩盤からの清水が確認できました。福田川を上流で浄化する貴重な水です。
奥畑では、バス道から山側の集落に入ると、車も通れないような木立に囲まれた細い小径が今もあります。また、高田先生の解説を聞いて周りを見渡すと、たしかに、そこに昔、豊かな棚田が広がっていたことが実感されました。棚田は、平地と比べてもおいしい農作物を作るだけではなく、集落の治山治水を図る大切な役割があることを、高田さんからお聞きしました。
中山では、転法輪寺の境内を訪れました。地域の方々の力により、荒れ放題であった小さなため池と水路を整備して、ホタルが飛び交うビオトープ作りが進められています。
コースの最後は、本日の目当て、昔福田川のほとりに湧き出ていたという「玉子温泉」探しです。開催日直前に、私の小中学校同級生の実家が、かつて温泉(実際には冷泉)を管理しておられたことが分かりました。今回、残念ながら仕事で「さんぽ」に参加できませんでした。だいたいこのあたりであろうと事前に聞き出した情報を元に、参加者全員が目を凝らして福田川をのぞき込みました。しかし、井戸の囲いのようなものは、見つかりましたが、たしかな痕跡にはたどり着けませんでした。場所の再発見は、来年度の「福田川さんぽ」への宿題です。いつか、水がきれいになってあぶくが無くなり、臭いもしなくなた福田川の川べりで湯船を浮かべて、温泉を楽しむ、なんてことができれば、楽しいこと間違い無しです。
福田川クリーンクラブでは、4月からの新年度も、流域再発見の「福田川さんぽ」を行う予定です。Facebookやホームページでご案内しますので、楽しみにお待ち下さい。
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